KitschとGadget
今朝(29日)のMX-TV「西部ゼミナール」は 西部邁・藤井聡・佐藤健志の含蓄深い鼎談
でした。結論は「(国家・国土の)強靭化とは(自己欺瞞に堕ちることなく危機的状況につい
て想像を巡らし、その緩和策を自分の頭で)考え続けること」ということでありましょう。
鼎談中“Kitsch”や“Gadget”という言葉の原義に刺激されました。小生は“Kitsh(独
語)”は「安っぽい」、“Gadget(英語)”は「小道具」という程に理解していましたが、そんな
安逸なものではない様です。調べてみると 先ず 1930年代のドイツで“Avan garde(前衛)”
と“Kitsh(後衛)”という美術用語として使われたのが始まりで“Kitsch”には「自分に不
都合な現実は『存在しない』かの様に 振る舞う」という原義があり、そこから「安っぽい」
の意味や名詞の”Gadget(kitschなモノ)”が派生してきたのです。ですから 人類初の原爆
を マンハッタン計画関係者が“Gadget”と呼んだのは 実におぞましい暗喩だった訳です。
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