ガリレオ親父の生活力
私達は、往々にして、歴史上の偉人を敬愛する余り彼の有機的な全人格を捨象して「理
想に殉じた哲学者」とか「祖国に身を捧げた軍人」てな具合に人物像を純化しがちです。
例えばイタリアはピサ出身の近代科学の父 ガリレオガリレイにつての小生の偉人像は
「教会から『火焙りにするぞっ』と脅され拷問されても、神学的な天動説に対するコペル
ニクスの地動説への科学的な支持と確信を棄却しなかった」というものです。ですから何
の根拠もなく「色恋には見向きもせず、金銭に恬淡、実用的発明なんぞには無関心」と色
眼鏡で観ていましたな。しかし桃の節句の本日、産経新聞の科学啓蒙記事「実はダメ教師
だった・・・生誕450年のガリレオ ガリレイ・・・ 」を通読し、彼が結婚もせずに彼方此方に
子種を撒き散らし、児の養育の為に大工や時計修理に汗を流したり、父親の借金弁済の為
にコンパスや出来そこないの温度計等を考案したと知り、妙に安堵したり落胆したり・・・
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