B級本
「B級グルメ」という造語は、最近では 日本語として市民権を得て 常用されているよう
です。意味するところは、格式高いレストランや老舗の料亭で 提供されることはないけれ
ど、屋台や大衆食堂の守備範囲の ごく下世話な「旨いモン」といったところでしょうね。
同様に 「B級本」というのも 現実に流布しております。紀ノ国屋なんぞの由緒正しい書
店の新刊本コーナーに にぎにぎしく平積みされることは 絶対にありえず、むしろコンビニ
の週刊誌の陰から 星明子のように ヒッソリと立読み客に 秋波を送ったり、KIOSKの小
ぶりの回転書棚の隅で 場末の薹(とう)の立ったキャバクラ嬢のように客の袖を引いたり
する 500円程度の暇つぶし本のことですよ。どなたも一度は手に取って眺めたことがある
筈ですが、何せ「世の中ついでに生きてます」みたいな本ですから記憶に残らないのも無
理はありません。そう、「恐怖の心霊スポット」とか「宇宙人の謎」とかいう奴ですよ。
スポンサーサイト